電子回路を設計しこれを実現する際には、オリジナルソケットを同時に設計し使用すると言うケースが少なくありません。オリジナルソケットは特殊な集積回路をプリント基板に実装する場合に非常に役立つものであり、またこの集積回路にトラブルが発生した場合には簡単に交換することができることがメリットとなります。そのためプリント基板の歩留まりを高めるために使用するばかりでなく、設計者が動作確認のために使用することも多いため、これを回路設計時に同時に設計し制作することが多いのが特徴です。しかしオリジナルソケットを制作するためにはその費用がかかるため、これがコストを圧迫する要因となることが少なくありません。
一般的には設計部門が初期の回路設計のために利用するものであり、これが完了すると不要となることから作らずに済ませようとするケースも多いものです。しかしオリジナルソケットの制作費を削減することによって、様々な問題を生み出す可能性があることにも注意が必要です。設計部門がオリジナルソケットを制作してまで様々な回路動作の確認を行うと言う事は、この部分が設計者から見た場合に非常にリスクの高い部分であることを示していることになります。そのため製品を製造する際の検査項目の中でも重要なものと位置づけられることが多く、その検査のために検査治具が必要となることが少なくありません。
この場合に新たに検査治具を設計すると、その費用が高額になるため製品の価格を圧迫することになります。あらかじめ検査治具への応用を考え設計しておくと、総合的にコストの削減につながるため非常に良い方法となっています。